五代友厚 造幣局と桜(足跡篇)
Godai Tomoatsu, The Mint and the Cherry Trees (Footprints)

造幣局の「桜の通り抜け」と泉布観に行きました。対岸の桜ノ宮を含めこのあたり一帯は昔から桜の名所でしたから、五代友厚も大阪にいるあいだはきっとここで花見を楽しんだことと思います。(写真は昨年のものです)

I went to the “Sakura (cherry blossom trees) walk-through”at the Mint, Osaka.  This area has been well known for the beautiful cherry blossom flowers since the Edo period.  Godai Tomoatsu must have also visited here in springs.(Photos were taken last year)

造幣局の八重桜

「桜の通り抜け」は、造幣局の南門が入口です。造幣局構内では飲食できませんが、天満橋から南門までたくさんの露店が並びたいへんにぎやかです。
造幣局に入ると、人人人、桜桜桜。

造幣局の桜の通り抜け
造幣局の桜の通り抜け Cherry Blossom Viewing at the Mint

しばらく歩くと赤い橋に出くわします。創業当時からある橋で、眼鏡橋と呼ばれていたそうです。橋の中央部にふくらみがあったことから、この名がついたとのことです。今は橋の下に水は流れていません。

造幣局の眼鏡橋
造幣局の眼鏡橋 Megane-bashi Arch Bridge at the Mint

眼鏡橋説明板

造幣博物館の模型を見ると、入り江の入口にかかっている橋に「眼鏡橋」と書いてあります。入り江は船着場になっていたので、この橋の下を船が通って中に入れるように、橋の中央部にふくらみがあったのでしょう。
※「桜の通り抜け」期間中、博物館は閉館しています。

造幣寮模型(眼鏡橋)
眼鏡橋が見える造幣寮模型 The Model of Imperial Mint including Megane Bridge

五代友厚らの仲介で、香港から輸入された圧印機です。たいへん大きな機械で、屋外に展示されています。

フランス製圧印機
香港から輸入した圧印機 Pressure Stamping Machine imported from Hong Kong

創業当時のガス燈が残っています。通り抜け期間中は、夜になると点灯するそうです。ガス燈案内板

造幣局のガス燈
造幣局のガス燈 A Gas Lamp at the Mint

昭和50年から毎年「今年の花」が選ばれています。この年は「牡丹」という品種でした。見事に咲き誇っています。

造幣局の桜 今年の花
造幣局の桜「今年の花」 The Cherry Flower of This Year

桜の通り抜けが始まったのは1883年(明治16年)ですから、「百年記念」とは、1983年(昭和58年)のことです。

桜の通り抜け百年記念
桜の通り抜け百年記念 100th Anniversary Monument of Cherry Blossom Viewing

通り抜けの距離は約560メートル。造幣局本館の正面玄関が見えると、出口となる北門はすぐ目の前です。

造幣局本館
造幣局本館 The Japan Mint Main Building

北門を出て国道1号線を渡ると、泉布観が見えます。
造幣寮創業時に建てられた「応接所」で、明治天皇も数回訪れました。意外にシンプルな造りですが、とてもきれいに保存されています。大阪市に現存する最古の洋風建築だそうです。

泉布観
泉布観 Sempukan Building

泉布観の北側には、旧桜宮公会堂があります。
造幣局の鋳造場の正面玄関を移設し、背面に鉄筋鉄骨コンクリート造の建物を増設しています。現在はレストランとして使用されています。

旧造幣寮鋳造所正面玄関
旧造幣寮鋳造所正面玄関 The Old Main Entrance of the Mint Foundry

大川の向こうは桜ノ宮です。一面花でおおわれ、小舟が行き交う景色は、おそらく今も昔もさして変わらないでしょう。

大川の桜
大川の桜 Cherry Blossoms along the Okawa River

<住所>
造幣局(本局):大阪市北区天満1-1-79
泉布観:大阪市北区天満橋1-1-1
旧桜宮公会堂:大阪市北区天満橋1-1-1

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