神戸の西、兵庫津周辺を歩きました。五代友厚は、戊辰戦争の始まりでもある阿波沖海戦に居合わせたとき、兵庫浜本陣の小豆屋に止宿していました。
I walked around Hyogo-no-tsu, the west of Kobe. Godai Tomoatsu was staying at the Azukiya inn when the Boshin war broke out.
2017年は、神戸開港150年ということで、神戸港にはたくさんのポスターや看板が掲げられていました。神戸開港は1868年1月1日ですから150周年にはまだ1年早いと思いますが、旧暦だと慶応3年12月7日ですから2017年でもいいのかもしれません。100周年のとき、1年早く祝ったからという説もあります。
開港時の様子を描いた絵がありました。今と違って松が生い茂り、ひと気があまり感じられません。

神戸海洋博物館に立ち寄ります。帆船の帆ような白いフレームが印象的です。向こうに見える赤い塔は、神戸ポートタワーです。

ロドニー号は、神戸沖に碇泊していて、開港と同時に祝砲を放ちました。ほかにも英米仏から18隻が神戸に集結していました。開港を渋っていた日本に圧力をかけるため、沖からにらみを利かせていたとも言われています。

展示室では、兵庫の浜本陣のあった場所が図で示されていました。現在の出在家町のあたりです。数字の2が薩摩藩が定宿としていた小豆屋、その隣りの3が長州藩などが利用していた繪屋です。
兵庫津には宿本陣とは別に、各藩と結びついた浜本陣がありました。今の出在家町付近です。薩摩藩が利用していたのは畠山助右衛門方小豆屋で、五代友厚もここに泊まっていました。浜本陣の遺構は、現在まったく残っていません。



少し内陸に「兵庫津歴史館 岡方倶楽部」があります。この建物は、兵庫商人が地域の社交場として、昭和初期に建てたものだそうです。

岡方倶楽部の中に入ると、兵庫津の歴史が説明板などで詳しく紹介されています。
昔の海岸線を描いた地図がありました。兵庫から神戸にかけて、現在海岸のほとんどが埋立地となり、本来の海岸線が非常にわかりにくくなっていますが、これを見ると昔はどこまで海だったのかがよくわかります。小豆屋があったのは、黄色と赤色の線で囲まれた内側の付近です。

<住所>
神戸海洋博物館:神戸市中央区波止場町2−2
古代大輪田泊の石椋:神戸市兵庫区本町1-1−1
浜本陣のあった付近:神戸市兵庫区出在家町1丁目
兵庫津歴史館 岡方倶楽部:神戸市兵庫区本町2-3−33