五代友厚 ベッドフォード視察(1)
Godai Tomoatsu, Visiting Bedford (1)

 

五代友厚らが訪れたイギリス・ベッドフォードの鉄工場 ブリタニア・アイアン・ワークス
ブリタニア・アイアン・ワークス The Britannia Iron Works (The Virtual Library, Bedford Borough Council)

五代友厚と留学生一行は、慶応元年6月7日(新暦1865年7月29日)にロンドンの北80キロほどの場所に位置するベッドフォード(Bedford)へ赴いた。蒸気を用いた鉄製の農業機械とその使い方を見学するためだ。ベッドフォードは、当時イギリスでも先進的な農業を行っている地域としてその名が知られていた。

畠山義成の日記によると、朝8時過ぎに薩摩藩の留学生6~7人と長州藩の山尾庸三、野村弥吉がベイズウォーター(Bayswater)の宿舎を出発し、汽車の出発ぎりぎりに五代、新納、堀の3人が駅に到着したとある。ミッドランド鉄道(Midland Railway)がロンドンの終着駅として建設したセント・パンクラス駅(St. Pancras Station)は1868年の完成だから、五代らが滞在していた1865年当時はまだセント・パンクラス駅のすぐ東隣りにあるキングス・クロス駅(King’s Cross Station)がベッドフォード行きの汽車の発着駅であった。皆いっしょに汽車に乗り込み、ベッドフォードの工場に到着したのは昼の12時頃であった。

ベッドフォードにおける一行の様子は、タイムズ紙(The Times)1865年8月2日号が詳しく伝えている。薩摩からの日本人一行にはロンドン大学ウィリアムソン教授(Professor Williamson)やグラスゴー大学教授など数名の専門家も同行していて、まずブリタニア・アイアン・ワークス(The Britannia Iron Works)という鉄工場を訪れたとある。彼らはここでつくられる蒸気プラウ(すき)に非常なる興味を示し、また驚くべき早さで細部まで理解したと書かれている。

On 29th July 1865, Godai Tomoatsu and some Satsuma students went to Bedford, about 50 miles north of London, to see an improved agricultural system.  They first visited the Britannia Iron Works where agricultural implements and machines were made.

<参考文献>
大久保利謙監修『新修森有禮全集第4巻』「畠山義成洋行日記抄」「英國新聞記事集」1994年
Clement E. Stretton, “The History of the Midland Railway”, 1901
George Bradshaw, “Bradshaw’s Hand Book”, 2012 (Old House Books, Facsimile Edition)

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